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ダイエットブログです。

『PLANETS vol.8』に「『食べログ』の研究――レビューサイトがもたらした『食文化』と『都市』の風景」を寄稿しました!

本日(1月4日)Amazonでの販売を開始した『PLANETS vol.8』に川口いしや名義で「『食べログ』の研究――レビューサイトがもたらした『食文化』と『都市』の風景」というレポートを寄稿しました。
学生時代に散々読みふけった「PLANETS」に書けるということで、かなり感慨深いものがあります。

「PLANETS vol.8」 僕たちは〈夜の世界〉を生きている | PLANETS/第二次惑星開発委員会

PLANETS vol.8
PLANETS vol.8
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ただ、今はAmazonの在庫が切れているようなので、直販サイトか書店での購入をおすすめします。
第二次惑星開発委員会SHOP
「PLANETS vol.8」取り扱い書店一覧 | PLANETS/第二次惑星開発委員会

さて、そもそもぼくがなぜ「食べログ」について書くことになったかのか、せっかくなのでその説明を。
ぼくは普段、社会人や学生のメンバーで構成させている「ねとぽよ」というサークルでライターをしたり、ニコ生をしたり、イベントを手伝ったり、ラーメンを食べたり、お寿司を食べたりしながら、日々の会社員生活で溜まった鬱憤を発散しています。

そんな「ねとぽよ」では電子書籍の同人誌も作っています。
ねとぽよ | ねっとぽよくはへいわしゅぎをひょーぼーします
ちなみに、ねとぽよには象徴編集長と実質編集長がいるのですが、実質編集長の稲葉ほたても『PLANETS Vol.8』で「3.11が生み出した“おしゃべり”の楽園『LINE』に見る日本的インターネットの欲望」という記事を書いておりますので、そちらもぜひ併せてお読みください。あとあと11月の文フリで頒布した『ねとぽよSP1 女の子ウェブ』に掲載されている「【論考】ブラウンからキャラが生まれる日——スタンプによって立ち上がるログ的空間」も一緒に読むとなお面白くなると思います!
女の子ウェブ号 | ねとぽよ ねっとぽよくはへいわしゅぎをひょーぼーします



ねとぽよでぼくが関わった主な記事は『ねとぽよ第1号』の「ネット恋愛特集」や『ねとぽよ第2号』の「JRO38」などです。
1号のネット恋愛特集「Webナンパ」記事では「ネット使えばワンチャンとか余裕ぽよ〜日替わりで女の子と即パコできるぽよ〜」みたいなことを書いたあとに、その記事を女の子達に呼んでもらってダメ出しをしてもらう、というドM感丸出しのものに仕上がっています。
ねとぽよ第1号 | ねっとぽよくはへいわしゅぎをひょーぼーします

2号では「インターネット×料理特集」と題して「JRO38」というルポを書きました。”JRO? なんぞ?”と思う人も多いと思うので説明すると「ラーメン二郎」のことです。”じゃあ38は?”これはラーメン二郎全38店舗にちなんでつけました。
もともと、ネット上に渦巻く二郎に対する「怖い」というイメージをなんとか払拭したいという思いから始まったこの企画。「初心者でも美味しく二郎が食べられる!」ということを証明するために、気が付けばなぜか全38店に女の子をそれぞれ一人ずつ派遣する、というマジで頭のおかしい企画になっていました。しかも、38人の二郎処女をネットを駆使して見つけるのが困難になってしまったため、ぼくが街に繰り出して人生初のストリートナンパをするはめに……。
——記事のとっかかりは、そんな感じですがネット上で自然発生した「二郎」というコミュニケーションをめぐって、「インターネットと料理(=食事)」についてがっつり書いております。
ねとぽよ第2号 サンプル | ねっとぽよくはへいわしゅぎをひょーぼーします



こんなことをしていると、PLANETS編集長の宇野さんから「食べログのレポート書いて〜(超意訳)」と実質編集長の稲葉ほたて経由で連絡がきたので、ほたてとひょっこり高田馬場のPLANETS事務所まで遊びに行ってみたのでした。ぼくは内心「ネットと食事については二郎記事でやり尽くした(キリッ」くらいのノリで打ち合わせに挑んだのですが、宇野さんが「食べログは都市の風景とライフスタイルを変えた」と”マジ”な顔で話すものだから、気迫に圧倒されて引き受けてしまったというのが正直なところでした。「世の中マジしかない」人にマジで迫られると、やるしかなくなるということを学んだ良い打ち合わせでした……。

そう、つまり「食べログ」と最初に言われた時は、そんなにピンときてなかったのです。ぼくにとって「食べログ」というサービスは気が付いたらもうそこにあったもので、その登場によってライフスタイルが劇的に変化した、という体験はありませんでした。そこで、調査に乗り出し、数名の食べログユーザーとも接触を取ることで見えてきたのは、ここ数年の変化ではなく、もっと長い射程で見た都市におけるライフスタイルの変化でした。ぼくたちの生活に静かに、しかし確実に「食べログ」は変えていたのです。
このあたりはぜひ本文を読んでいただければと思います。

川口いしや